ただいま出張中 

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Since April 17th, 2000 / Last Update March 14th, 2003


2.ベトナムのセマイ家

 

ベトナム語はむちゅかしい。

中国語の四声でもできないのに、ベトナム語には六声もある。しかも、たとえば「オ」には三通りの発音があって、それに六種類の「声」(tone)がある。文字はアルファベットなので読めそうなんだけど、文字にくっつく様々な記号があって、それを発音するのは「ほぼ不可能」に思えるんだな・・。

カンボジアと違って町に「漢字」が見られないのも面白い。でも、ベースは中国語みたい。中国語の発音記号みたいなものを「書き文字」として使っているような感じ・・。「農業」は「ノウッギョ」っていうし・・。んじゃ、木魚は「モクッギョ」か?

 

現場に行く際に、街の中の看板をいろいろ見ていると面白い。

なかでも目に付いたのが「Xe May」というもの。

町のあちこちにあるんだな、この「Xe May」は・・・。

「X」は「サシスセソ」みたいな発音で、読めば「セ・マイ」と聞こえます。

 

カウンターパートに訊くと、この「Xe May」はバイクのことらしい。

目立つはずなんだな・・。どうしてかって、ハノイには、バイク自体がとっても多い。

あきれるほどに・・。交通渋滞がバイクで起きるくらい・・。

だから「Xe May」の販売店や修理工場も多いんだな・・。

 

プノンペンも結構すごかったけど、ここは「原則二人乗りまで」となっているせいか、「四人乗り」が多く人口も少な目のプノンペンより、はるかに台数が多いようだ。

 

赤信号になると、下の写真のようにバイクが前面に並ぶ。そして、信号が青に変わるとあたかもグランプリスタートのように猛烈な勢いでバイクがダッシュしていく。事故も多い。あちこちで接触事故が・・。歩行者だって全く保護されていないようだし、車道を渡るのは本当に恐ろしい。いやぁ、まったくベトナムのセマイはコワイ。

 

信号グランプリ。バイクは車道のど真ん中を我が物顔に走っていく。しかもヘルメット装着が義務づけられていないせいか、ほとんどが「ノーヘル」。危ないなぁ・・。命がいくつあっても足りない感じ・・。一方、歩行者用の青信号はとっても「短い」。青信号の横断歩道を渡る途中で赤信号になったりすれば、バイクはおかまいなしに「突進」してくる。横断歩道も青信号も「命がけ」で渡らないとね・・・。

 

 

ところで・・・。

ベトナムにはもう一つ「セマイ」ものがある。

それは、「家」なんですね、い・え。

下の写真を見てくださいね。ひどいでしょ?

これ、ハノイですよ。東京じゃないんだから・・。

この家、幅(間口)が2メートルくらいしかないんですね。扉が一枚くらいしか付けられないの・・。ダブルベッドは枕側を壁に付けられないんだな。縦に置かないと入らない・・。

 

よく見ると、町にはこんな家ばかり・・。

特に新興住宅街はね・・。

 

理由は二つあるらしい。

ひとつは税制。ベトナムの住宅税は間口(の長さ)で決められるので、とにかく間口を狭くして、四階建て五階建てにするんだとか・・。

 

もう一つは通りに面した土地の価格が高いため、同じ土地を切り売りする際に通りに面する区画を増やすために縦長区画にするんだそうな・・。結果的にこんな間口の狭い家しか建てられないんだとか・・・。

 

それにしてもさ・・。

ひどいよね、これ。

足腰は丈夫になるかもしれないけれど、年寄りにはきつすぎる。

「バリアフリー」とは全く正反対のベトナムのセマイ・ハウス。

なんとかしなきゃいけないんじゃないの? ベトナムのみなさん!

 

 

ひときわ「狭くそびえる」ハノイ近郊のセマイ・ハウス。「押したら倒れそう」なんだよな。一体何考えてんだか・・。全く理解に苦しみます。ほかの家もみな間口がセマイでしょ。

2004年2月29日